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今年は伊勢神宮の第62回式年遷宮が行われる年。これを機に、神社本庁をはじめ、日本全国の神社の全面的な協力を得て、国宝・重要文化財がなんと160件!も集約された、非常に貴重な大展覧会が、現在開催中の「国宝 大神社展」です。
この展覧会の情報を知ったとき、
訪れたことのある奈良県の石上神宮(当時の記事はコチラ)の神宝「七支刀」が出品されているとわかり、「これは絶対に見たい!!」と思っていたところ・・・。偶然にも(いや、必然か?!)ブロガー内覧会が実施されることを知り、早速応募⇒当選!という・・・例の如く、ありがたい導きによって、昨日拝観することが出来ました。
※以下、会場内の画像は主催者の許可を得て撮影したものです
今回は学芸員の方によるギャラリートーク付き。最初に考古研究員の井上氏から、神道のルーツを探る説明がなされ、山の神として奈良県・山ノ神遺跡(三輪山)、海の神として福岡県・沖ノ島祭祀遺跡から出土した資料から、日本独特の自然や精霊を崇拝する神道の原形をみていきました。
三輪山をご神体とする大神神社。ここの穏やかな空気は今でも覚えていて(記事はコチラ)、無性に行きたくなるときがあります。まだ三輪山には登頂したことがないので、いつか実現したいことの一つです。
そして、登場!「七支刀」です。横向きに展示されているのは、実は途中で折れている為だそう!
右から数えて3番目の止めゴムの箇所をよーく見ていると・・・確かに亀裂がありました。
ぜひチェックしてみてください(レプリカには無いそうです)。
この「七支刀」は当初5月6日までの展示でしたが、12日まで延長が決定されたそうですので、お見逃し無く!
様々気になった宝物はありまして・・・。
第二章 祀りのはじまりコーナーにあった、沖縄県・斎場御嶽出土品(写真)や神代系図、そして丹後宮津の籠(この)神社の宮司家・海部直(あまべあたい)氏に伝えられる系図「海部氏系図」。
籠神社は天橋立近くにあり、こちらも以前訪れたことのある場所(記事はコチラ)で、由緒正しき神社です。
また、第四章 祭りのにぎわいコーナーには、和歌山県・丹生都比売神社伝来の舞楽装束の数々が展示されており(5月6日迄)、この神社で友人が豊栄舞を稽古したことを聞いていたため、興味深く拝見。
最後の第六章 神々の姿コーナーでは、面白いライティング効果を発見!
以前ここで見た「薬師寺展」の時にも感じた、躍動感を思い出しました。
このコーナーに展示されている神像は、仏像とは違い、全体的に丸みがあり、人間らしさが感じられます。
写真の京都・東寺所蔵の男神坐像は武内宿禰(たけのうちのすくね)と伝えられており、裸形の上半身に実像の衣をつけたと考えられるめずらしい像。他の神像と違い、すっとした佇まいが印象的でした。
そして神像の中で一番心惹かれたのが、この女神坐像(大宮比売命)。
天照大神が天岩戸から出てきて還った先の神殿で仕えた神で、衣や台座の色が残っていて美しく、他の神像をみていても、この女神がどうしても気になって、何度も戻って見てしまった神様です。
全体を見終えて感じたことは、
少しでも神社の背景やルーツ、古事記や日本書紀を踏まえた神道の歴史を知っていると、
すっと入りやすいし、あれもこれもと目移りしてしまう展覧会だと思いますが、
ただ国宝たくさんだから見てみたい!だけだと、???になってしまうかも?!しれません。。。
前期(〜5月6日迄)、後期(5月8日〜6月2日迄)で展示作品が入れ替わりますので、
事前チェックをお勧めします。
「国宝 大神社展」公式ページ
東京国立博物館・平成館
平成25年4月9日〜6月2日まで